発信テーマを決めようとすると、好きなこと、得意なこと、稼げそうなことが頭の中で競争を始めます。一つ選べば、ほかの可能性を捨てるようにも感じる。僕は、最初から一生のテーマを決める必要はないと思っています。まず、具体的な記事を数本作れる範囲を仮に選ぶ。その方が、自分の材料と読み手の困りごとの両方を確かめられるからです。
この記事では、候補を三つ出し、同じ基準で比べて、最初に扱う範囲を一文にします。題材を一つ思い出す作業は経験から記事の材料を探す方法で扱っています。今回は、複数の材料をどの方向へまとめるかを決める話です。
「分野」と「最初に答える疑問」を分ける
「副業」「文章」「AI」は分野の名前です。そのままでは、次の記事で何を答えるかが決まりません。「AIを使う人」も広すぎて、仕事の資料を作る人と、初めて質問を入力する人のどちらへ書くかが見えない。テーマは、分野の名前に、誰がどこで止まっているかを足して考えます。
たとえば「文章」なら、「人に説明した経験はあるが、最初の記事にまとめられない人へ、題材を選んで下書きにする方法を書く」。このくらいまで狭めると、扱うことが見えます。うまいキャッチコピーより、書くときに迷わない説明を先に作りたいと思います。
候補は、今ある材料から三つ作る
説明用に、仕事で手順を整理したことがあり、普段は学習メモも残している人を考えます。その人なら、次の三つが候補になります。大きな成功がある前提ではなく、実際に説明できる材料が残っているかで探します。
| 候補 | 答えたい疑問 | 手元の材料 |
|---|---|---|
| 文章の材料整理 | 話せることを記事にできない | 元のメモ、整理した下書き、言い直した箇所 |
| 学習メモの使い方 | メモを取っても使う日に見つからない | 保存名、用途を追記した例、探した言葉 |
| 作業の手順整理 | 人に説明するたび同じ質問が戻ってくる | 説明前後の手順、質問が出た場所 |
候補を十個も二十個も残すと、比較そのものが作業になります。まず三つにするのは、三つが成功の数字だからではありません。同じ問いを使って比べ、選んだ理由を書ける量へ戻すためです。
四つの問いで、候補の中身を見る
僕が先に見たいのは、珍しさより説明の材料です。「この分野は競争が少ないらしい」という話だけでは、最初の記事に置く例が決まりません。候補ごとに、次の四つへ短く答えてみます。
- 誰が、何をするときに困るか。「初心者」だけで終わらず、止まった場面を言えるか。
- 自分が確かめた例を出せるか。記録、比較、作ったものへ戻れるか。
- 異なる疑問の記事を三本考えられるか。同じ主張の言い換えになっていないか。
- 調べ直しても扱いたいか。最初に知った説明を繰り返すだけにならないか。
全部を点数にして合計する必要はありません。例は出せるが相手が分からないなら、次は読者の場面を考える。相手は見えるが材料がないなら、何を確かめれば書けるかを決める。足りないものの名前が分かる比較にします。
候補から三本の題名を出してみる
文章の材料整理なら、「経験から題材を選ぶ」「音声メモを下書きにする」「一記事に入れない話を分ける」の三本を考えられます。学習メモなら、「用途を追記する」「探す言葉を残す」「使えなかった条件を追記する」。題名だけを見ても、別の作業へ答えていることが分かります。
もし「メモが大事」「メモを取ろう」「メモを続けよう」の三本になるなら、まだ切り口が同じです。新しい分野へ飛ぶ前に、保存する日、使う日、見直す日のどこを扱うかを分けてみます。テーマが悪いのではなく、疑問の切り分けが浅い場合もあります。
競合は、題名より「何へ答えているか」を見る
候補の言葉で検索して、実際にどんなページが出るかを確かめます。上に出たページの見出しを集めて自分の記事へ並べるより、読者が知りたいことをどう分けているかを見たい。比較を求める検索なのか、操作の手順なのか、例文がほしいのか。それによって自分が用意すべき材料も変わります。
公式の説明で足りる操作を、同じ内容のまま長く書き直す必要はありません。一方、説明を読んだ後にどちらを選ぶか迷う場面なら、条件を並べた比較や、使い分けた例を作れます。競合の存在だけで諦めるのでも、競合の構成を全部借りるのでもなく、自分が追加して説明できるところを探します。
最初の範囲を、一文の仮決めにする
人へ説明した経験はあるが記事にできない人に、身近な出来事を選び、下書きまで作る方法を書く。まず三つの異なる疑問を扱い、説明に使える材料が続くかを確かめる。
ここで「月収をいくらにする」「何万人へ届ける」まで一緒に決めなくても構いません。テーマを選ぶ作業と、売上や集客の結果を確かめる作業は、同じ日に終わるとは限らないからです。いま決めるのは、次の記事をどこから書き始めるかです。
迷いが戻ったときは、変える条件を見る
記事が一度読まれなかっただけで、テーマ全体を入れ替えるのは早いと思います。そもそも人が来ていないのか、来た人の疑問に答えられていないのか、材料が足りず書けないのか。原因が違えば直す場所も違います。
選んだ理由と一緒に、「例が出せない状態が続いたら範囲を変える」「隣の疑問が何度も出たら扱う記事を増やす」と、見直す条件を置いておきます。僕はテーマを、最初の宣言を守り抜くためのものにはしたくありません。作り続ける中で判断を更新できるように、いまの理由を残します。
比較の実例:同じ材料から、今回は何を選ぶか
先ほどの三候補で、文章の材料整理には元メモと下書きの両方がある、学習メモには保存した記録だけがある、作業の手順整理には公開できない固有情報が多い、とします。この条件なら、僕は最初に文章の材料整理を選びます。直す前後を並べられ、読む人へ具体例を渡せるからです。ほかの二つが悪い題材だという結論ではありません。
選ばなかった理由も短く残します。学習メモは、実際に使う場面をもう一度確かめてから。手順整理は、固有情報を出さず説明できる例を作ってから。こうしておくと、あとで材料がそろったとき、候補を最初から探し直す必要がなくなります。
では、最初の三記事を書いている途中に、文章の話よりメモを探す話を何度も考えていたらどうするか。僕なら、その関心を無理に消しません。読者の困りごとのつながりを見て、「書く材料を残す・見つける・使う」という隣の範囲へ広げられるかを考えます。思い付きで毎日軸を変えることと、実際に作った中で範囲を更新することは分けたいと思っています。
好きなことと、説明できることが違う場合は?
好きだけれど説明できないことなら、まず学びや試行の記録として扱える範囲を考えます。まだ確かめていない話を指南にする必要はありません。説明できるが関心を持てない題材なら、今後も調べる負担まで引き受けたいかを見ます。最初の候補は、この二つが少し重なるところへ置く方が、続きの材料を探しやすいと思います。


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