AIに文章を任せる前に、自分の違和感を残しておく

AIに文章を整えてもらうと、読みやすい形になることがあります。それなのに、どこか自分の話ではないように感じる。筋は通っているのに、一番言いたかった部分が薄くなっている。

そんなときは、仕上がった文章をさらに飾る前に、最初に何に引っかかっていたのかへ戻りたいと思います。整える前の言葉に、自分が考える理由が残っていることがあるからです。

きれいになると、消えてしまうものもある

たとえば「役に立った」でまとめてしまうと、何が面倒だったのか、どの説明に救われたのかは見えなくなります。「便利です」と言い換えるだけでは、自分が驚いた理由まで伝わりません。

最初のメモに、少し不格好でも具体的な言葉を残しておきます。「三回読んでもこの言葉だけ分からなかった」「ここで順番を変えたら進んだ」。そこには、整った一般論だけでは置き換えられない情報があります。

自分が考える部分を、先に言葉にする

僕は音声入力で考えを出すこともあります。話すと同じことを繰り返したり、途中で別の話に移ったりしますが、何に違和感があるかは出てきます。

その材料を置いてから整理すれば、仕上がった文章と最初の言葉を比べられます。「本当にそう思っているか」「この経験は自分がしたことか」を確認するための基準が手元に残ります。

何もないところから、もっともらしい結論だけを受け取ると、その確認が難しくなります。上手に頼むことと同じくらい、自分の材料をなくさないことが大事だと感じます。

直してほしいことと、残したいことを分ける

文章を整理するとき、重複を減らしたいのか、順番を変えたいのか、短くしたいのかで、仕上がりは変わります。全部を一度に「よくして」と考えると、何がよくなったかも判断しづらくなります。

たとえば、今日は段落の順番だけを見る。そのうえで、最初に困った場面と、自分が選んだ理由は残す。見直す範囲が決まっていれば、整いすぎて消えたものにも気づきやすくなります。

最後の判断まで、なくさなくていい

AIを使うことと、自分で考えることを対立させる必要はありません。整理する負担が減った分、何を伝えるか、何を言い切らないかに時間を使うこともできます。

次に文章を整える前に、「この話で消したくない一文」を別に保存してみてください。自分の言葉が残っているかを確かめる、小さな目印になります。

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