うまい文章よりも、場面が浮かぶ文章を書きたい

文章をうまく見せようとして、言い回しばかり直してしまうことがあります。「大切です」を「不可欠です」に変えたり、印象的な一文を足したり。それでも読みにくさが残るなら、言葉の強さとは別のところに理由があるのかもしれません。

まず考えたいのは、読んでいる人の頭に同じ場面が浮かぶかどうかです。きれいな表現より、何について話しているのかが分かる方が、文章に入りやすくなります。

抽象的な言葉の後に、動きを置く

「行動を続けることが大事」と書いても、何をする話なのかは人によって違います。「寝る前に下書きを開き、一文だけ直す」なら、動きが見えます。

抽象的な言葉を使ってはいけないわけではありません。ただ、その言葉が自分の場面では何を指すのかを一つ添える。それだけでも、読み手が意味を確かめやすくなります。

迷ったところは、消しすぎない

結論だけを並べると、間違いのない文章に見えます。でも、なぜその結論になったのかが見えないと、読む人は自分の場面へ移せません。

最初は何をしようとしたのか。どこで思っていたのと違ったのか。何をやめ、何を残したのか。途中の判断を少し残すと、結論がただの標語ではなくなります。

長い経緯をすべて書く必要はありません。結論が変わった一場面を選ぶ。そこにある小さな違和感や迷いの方が、強い形容詞よりも文章を具体的にすることがあります。

声に出すと、借りてきた言葉に気づく

普段なら言わない表現が続いていると、自分の文章なのに遠く感じられます。声に出して読んだとき、言いにくい場所や意味を取り直す場所があれば、短くできないか見てみます。

僕は考えを出すときに音声入力も使っています。最初から整った文にはなりませんが、自分が何に引っかかっているのかは出しやすい。そこから重複を減らし、一文の役割を揃える方が、書き始めやすく感じます。

読み手の想像に任せすぎない

「あれ」「それ」「このこと」が続くと、書き手には分かっていても、読み手は何度も戻ることになります。少し繰り返しに感じても、対象を言い直した方が親切な場合があります。

下書きを一段落だけ選び、誰が何をしているのかを確かめてみてください。言い回しを磨く前に、場面を共有する。その順番なら、文章を見直す場所も見つけやすくなります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました